2022.1.9~10 赤岳天狗尾根~ツルネ東稜(冬季アルパイン)

今回も最高の天気の中、Fさんと私Nで赤岳の東面の冬季アルパインルート、天狗尾根~ツルネ東稜に行ってきました。

1日目は、美し森駐車場から出合小屋まで。

長い林道と8つのえん堤を越え、ようやく出合小屋到着。

ありがたく小屋内にテントを張らせてもらいます。

この小屋は権現岳東稜などをアタックする強者が集う場所。
テントを張った後は、明日の天狗尾根の取り付きの下見とラッセル訓練。16時頃テントに戻り夕飯食べて18時頃寝てると、権現東稜から帰ってきた女性二人組の声が聞こえる。こんな暗い時間に帰ってくるとはなかなかの強者。耳栓したらすぐ寝れた。

2日目
2時半起床。

アルファ米の梅ご飯と豚汁、アンパンとコーヒーやっつけて4時15分出発。

暗闇ヘッデンの中、下見済みの天狗尾根取付き到着。
ひたすら急登の天狗尾根をグイグイ標高を上げる。俺は古いスマホにヤマレコアプリを入れ、予定ルート地図を取り込み、ちょくちょく確認しながら進む。先を行くFさんは、分岐の度に周りを確認、俺のスマホGPSを確認。途中尾根から外れ、沢のほうへ進むトレースを進むも、スマホGPSを確認すると合っている感じ。でもFさんの判断で戻る。やはり尾根上を行くのが正解だった。GPSのズレで、尾根を歩いているようになっていた。GPSを信じ切らずに、その場の状況判断が重要。

ほのかに闇が明けてきた。振り向くと雲海に浮かぶ富士山。

日の出前の権現岳とツルネ。すごいとこにいるぞ!

ヤバイ、、徐々に空の色が変わってきた。

日の出前にカニのハサミに着いてしまった。これより岩稜地帯。暗闇のクライミングは危ないので、寒くならない程度にゆっくり進み、夜明けを待つ。

ハサミの間から富士山

日の出だ。

第一岩峰は念のためロープを出して進む。

第一岩峰を抜け、急なルンゼを上がる。

第二岩峰を抜けて大天狗へ向かうルーファイはやや難しく、事前の下調べとは違う気がして、Fさんと自分で違うルートを登る。3mほどの薄被りの岩壁をフリーで登った。ダブルアックスの掛かりとアイゼンの前爪の置き場をゆっくり選び、それを完全に信じて気合で登る、、少し傾斜が緩み、さらに2mほど這うように登ると、岩峰のてっぺんの裏側に出た。ヘマして落ちたらただじゃ済まない。Fさんの登ったほうにピンクテープがあったようで、そちらが正解だったようです。そこから薄い踏み跡をたどり大天狗へ。結局ここが一番怖かった。

大天狗はFさんリードで難なく突破。

ロープさばいてる時に、「ここ俺行きます」ってノドまで出てたけど、、言えなかったよ。情けない。。

大天狗の終了点にて。

こんなとこで俺たち何やってんだろう、、て感じっす。完全に快晴の天狗尾根を貸し切り状態。

あとは天狗尾根の頭へゆっくりと詰める。写真真ん中の白い山頂部がツルネ。ツルネまでガレ場を激下りして、100mほど登り返す・・

一般道に合流してからも、この急峻なガレ場の下りは気が抜けない。

登り返して、ようやくツルネ到着。カメラを向けるとどうしてもピッケルを食べようとしてしまうFさん。

登ってきた天狗尾根を振り返る。眼前の八ヶ岳、南アルプス、御嶽、北アルプス、奥秩父、富士山など全部見える。

これ以上なんか要る?って感じ。

阿弥陀南稜の奥に北アルプス全部見える。
急峻な東稜を尻もちつきながら激下り。これも長かった・・。

今回のルートは、ルートの長さ、ルーファイ、アックスワーク、アイゼンワーク、体力、全てにおいて阿弥陀岳北稜や赤岳主稜よりも、数段上に感じた。冬季バリエーションルートは少しの間違いが致命的な結果につながりやすい。「無事に家族の元へ必ず帰る。」って、数段強く意識しないと帰れなくなっちゃう。年末年始にこの天狗尾根で死亡案件があったばかりだったし。
じゃーそのために何が必要なんだろうか。。まぁそんなことを、更に強く意識してこれからも山を楽しもうと思います。

追、、

米津玄師の「Ohサンタマリア~」が山行中ずーっとリフレイン。このルートとペースに最高にマッチしてた。。


お疲れっす!

N

行程 

1日目 横浜朝6時発→美し森駐車場9時45分スタート→出合小屋12時着→下見、ラッセル練16時頃まで。

2日目 2時半起床4時15分発→天狗尾根取付4時25分→カニのはさみ6時45分→大天狗9時15分→天狗の頭9時50分→ツルネ11時50分→出合小屋13時30分→美し森駐車場16時20分着

移動距離23キロ、累積標高2100m


以上。