ハイデー、今回は小豆島っ!
三重の御在所、奈良の大台ケ原と、もはや関西圏への遠征は全く苦にならなくなった。
今回はNabさんと私Fの二人で一泊二日の小豆島クライミングツアーです。
金曜の夜に横浜を出発し、姫路の港へレッツゴー!!!
金夜21時に横浜を出発し、土曜の4時に姫路の港に到着。

7:15姫路港出港のフェリーに乗るので、港の積載車のレーンに車を止めて仮眠。6:30にチケットカウンターが開く。事前にフェリーの予約はしようと思っていたが忙しくて先送りを続けていたら結局予約なしで来てしまったが、乗船することはできた。船内は意外と空いていた。時間的なものなのか時期的なものなのかは不明。

航海中は寝不足解消のチャンス!下船までの100分間はガッツリ眠る。

小豆島だー!

上陸後、速攻、本日の目的地、拇指岩を目指す!目的は「赤いクラックルート」。

住宅地のすぐ裏にそびえる拇指岩

拇指岩の駐車スペースまでの道は下図の通り。以下は国土地理院地図(https://maps.gsi.go.jp/#5/36.104611/140.084556/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1)を加工したもの。黄色矢印が福田港から続く国道436号。ピンク丸のところで右折、細い道(右に集合住宅が見える)を青矢印の通りに進んでいく。すぐに林道のようになってくる。茶色丸の部分はダムの堰堤。堰堤の手前を右に曲がるので、堰堤までまっすぐ行くのは間違い。私たちは一度真っすぐ行ってしまいダム施設の部分でUターンして戻った。青矢印に従い緑丸部分にスペースがあるので、そこに駐車。この場所は堰堤の上部が目の前に見える。通ってきた道を少し戻って赤矢印部分の登山道を登って拇指岩を目指す。

上記地図の緑丸の駐車スペースは下の写真部分。

上記地図の赤矢印部分は下の写真の部分。「拇指岩」と表示されている。


下の写真は下山の時の写真なのでこちらに向かって歩いているが、上の写真の矢印に従って左に石垣のある林道を歩いていくと下の写真のような木の案内板が左に見える。ここを入って赤テープなどを追って拇指岩に向かって歩いていく。途中で赤テープが途切れる場所があるが踏み跡などをよく見て進んでいく。

やがて拇指岩の基部が見える。この基部で赤テープや踏み跡が左右に分かれる。進むべき道は左。

私たちは最初は基部にぶつかって右に進んだ。下のような案内があったがこちらは間違い。

基部を左に行くと下の写真のようなFIXロープが見える。この写真は登攀終了後の下山時の写真。拇指岩登攀後に歩きで降りる場合は最終的にここに至る。登りの際にはこのFIXは登らず、そのまま岩の基部を左に進んでいく。

下の写真のように「右上に向かう岩の層」が見えたらそこが目的の「赤いクラック」ルートの取り付き点。

ちなみに「赤いクラック」取り付き点を過ぎてさらに岩沿いを左に進んでいくと「山は人生の学校である」と表記されたレリーフがあるダイレクトルート取り付き点となる。


そんで、戻って「赤いクラックルート」を登る。トポはROCK&SNOW107号記載の「赤いクラック」ルート参考とする。
まずはトポの1ピッチ目、2ピッチ目をつなげて登る。先行に2パーティー。1ピッチ目グレードはトポ記載の通り5.8から5.9といった感じ。2ピッチ目のところは5.4~5.5とのこと。まあ、そんな感じ。

各終了点は下の写真のようにしっかりしたものがあるが、中間支点はリングボルト、ハーケン、朽ちたリングボルト、朽ちたハーケンなどで確かにマジ落ちはまずい。関東の人ならば三つ峠のイメージに近い。

3ピッチ目についてはトポに「出だしの垂壁は少し力がいる」と記載の通りである。少し力を入れて体を上げると良いホールドが確か左手側にあったような。細い松の木まで上がったら左にトラバースであるが、そんなに距離的にトラバースしない。3mくらいのトラバースだったような。
トラバース先にトポに記載のあるような「囲まれたテラス」があるが、トラバースが思ったほどではなく、本日はダブルロープでの登攀なので、アルパインヌンチャクで延ばせば屈曲しなかったのでそのまま4ピッチ目もつなげる。
ちなみに3ピッチ目と4ピッチ目の写真は無し。さーせん。
言葉の力で引き続きトポの4ピッチ目を説明。白い鳥のフン跡があるV字の横隔に入るところが少し難しい。確かにここは10aという感じ。
5ピッチ目は下の写真。スラブチックな部分をスタートに左上していく。中間支点はハーケン2本。出だしが「こっちで本当に良いの?」と少し心配になるが岩の裏に1本目のハーケンがある。

6ピッチ目。核心の10bのやつ。下の写真のように左上していく。赤丸の部分のレッジに乗り上げるところがまず第一関門。レッジから黄色矢印のように直上する部分が10bグレードのところ。プアープロテクションだが勇気をもって、カチをもって高めのフットホールドに足を置いて立ち上がると抜けることができる。リングボルト、ハーケンもあるのでA0でも登れる。

上の写真の10b部分を抜けると壁が寝てホールド豊富な登りになる。

瀬戸はまだ日暮れていない。景色、プライスレス💰
アタックザックはいつもの子供のティップネスのお古。

7ピッチ目を終えて終了点!奥に見えるのは「坂手港」かな。写真を撮ってくれた人は歩きでここまで登ってきた人。登攀ルートの反対側には登山道がある。

登山道にはフィックスロープがちゃんと張ってある。それを伝って下ると往路の拇指岩基部に至る。

10:00駐車スペースよりスタート、11:00に取り付きにて登攀開始、終了点14:30到着、15:30駐車スペース到着。
私たちはコンマから3番のカムを2セット持って行ったが1セットで良さそう。ところどころクラックに決めることができる。プアプロテクションのみだと心配だし、残置だのみだけというのもなんか違うと思うのでカムは持って行った方が良い。私たちはダブルロープで登ったがシングルでも問題はなさそう。
15時からオートビレッジ吉田のチェックインができるので、まずチェックインをする。そののち木原食堂でサクッと夕食を食べてオートビレッジ吉田に戻り、睡眠借金を清算することに注力する。

翌朝のオートビレッジ吉田。後ろの岩に月がかかる。朝晩はしっかり寒いので、シュラフは暖か目のがおすすめ。ぐっすり寝られた。

オートビレッジ吉田は施設は綺麗、テント場は草地、岩場はすぐ、入浴施設もあるし、24時間使えるシャワーもある、と本当に最高のテントサイトだと思う。

2日目は「仁寿峰」こと、インスボンの2ピッチマルチを登る。地図では「黒岩・天狗岩」と表示されている場所。
オートビレッジ吉田から福田港に向かって県道26号線を南下すると見える下の写真の岩がインスボン。下の写真の通り県道が狭くなっている部分。この狭くなる寸前の海側に広い路外スペースがあるのでそこに駐車する。

駐車スペースから少し福田港に向かって歩くと「荒浜」のバス停がある。廃墟(2025年12月時点)の目の前。

さらに福田港に向かって少し歩くと下の写真となる。赤矢印の林の中に赤テープなどが続く。木の傍らの赤矢印の部分から登る。一部のブログで黄色丸のコンクリート部から入って橋を渡っているような入り方をしているものがあったがこれは完全に私有地に入っていると思われるのでやめた方が良いと思う。水路の右岸(下流に向かって右側)の林を歩いていく。

水路の右岸側の赤テープ、踏み跡、ケルンなどが続く道を歩いていくと正面に岩が見えるので、それがインスボンの末端部分。
本日は1ピッチ目ポップアップ5.7、2ピッチ目大フレーク5.6を登ってインスボンの頂上を目指す。
1ピッチ目はNabさんがリード。しかし進みが遅い。「5.7のグレードなのになぜだ?」とビレイをしながら思ったが、いざフォローで登ってみるとその理由が分かった。5.7のグレードは辛すぎる。ボルトは少ないし欲しい場所にないし、滑り落ちたら結構まずい、スラブ登りでやや危うい部分もある。「5.7のグレーディングした人の鼻の穴にオリーブの種を突っ込んでやりたい」と思いながらなんとか登れた。こわっ。この2ピッチのルートもところどころカムが取れるのでコンマから3番位を1セット持っていくべき。
1ピッチ目途中から終了点のNabさんを撮影。

2ピッチ目の「大フレーク」はおそらく下の写真の青矢印が正規のルート。フレークの先にリングボルトの支点も見えたし、その後に上に抜けたときにその大フレーク付近にステンレスボルトのようなものもみえた。しかし、黄色丸の部分に支点が欲しいところだが一切なし。カムをはめられるクラックも無し。思いっきり行けば行けないことはなさそうだがそこまで一切支点は無し。ここにボルトが一本欲しいところ。なかなか危ないのでクラックの発達した赤矢印のルートで登って行った。こちらかクラックで支点も取れるし登りやすい。

上の写真の赤矢印のルートを登ると1.5mくらいの高さの垂壁がありその上にスラブが広がる。この垂壁を登らず右に進んでいくと、古いリングボルトの確保支点がある。本日はシングルロープであり、屈曲して重たいのでここでピッチを切る。下の写真は2ピッチ目の1.5mくらいの垂壁を終了点であるこちらに向かってトラバースしてくる様子。

次はその確保支点のリングボルトから海側に向かって広がる傾斜の緩いスラブを歩いていく。支点が無くて最初は怖いがスラブのさらに上の祝い手が届くところになるとガバホールドだらけになり、カムも設置することができる。そこを巻いて安定した頂上となる。下の写真はインスボン上の安定した台地。景色、プライスレス💴

頂上を奥に歩いていき南側(終了点からインスボンの奥に歩いていくと左手側)が崖ではなくせり上がっていく樹林帯と重なってくる。私たちはその樹林帯を藪漕ぎして、インスボンの岸壁から離れすぎないように下って行って取り付き点に戻った。結構激しい藪漕ぎだったので、もっと良い歩き下山ルートがあるのかもしれないし、ないのかもしれない。ないならば懸垂の方が良いのだろうが、その点はどちらが良いのかわからない。
時間があったので看板ルートの「ベル・アイル 11b」を触っておく。すぐに撤退できるようにタブるロープをバックロープで付けている点ですでに鞘を投げ捨てた佐々木小次郎。まあまた来る前提で、宿題にしときましたよ。へっ!

よくあるベル・アイルの画角。2人なので登っている姿の撮影は不可能。

インスボンを降りて、15:30の出船までにオートビレッジ吉田で風呂に入ろうと思ったが、風呂の営業開始は15時から。仕方がないのでキャンプ場の24時間使える100円シャワーを使用。石鹸は持参が必要。石鹸持ってきていなかったがお湯を浴びてとりあえずさっぱり。
港に行くまでまだ時間が少しあったのでNabさんのナイス提案で、吉田の岩場を下見しておく。
オートビレッジ吉田からダムに向かって歩けば、あっという間に吉田の岩場。オートビレッジ吉田で購入したトポを頼りに岩場を確認していく。


歩きやすい道で多くのルートにアクセスできる。キャンプ場からほんとアクセスがよい。

しかもルートにはこんな感じで札もかかっており、トポの表記と見比べやすい。すごく親切💛

吉田の岩場も景色は一級品!

ダムまで行かず、オートビレッジ吉田から直接「ビギナーズロック」を目指すならば、下の写真の赤矢印部分を登っていくとすぐに至ることができる。

なんやかんやで一泊二日の小豆島の旅終了!!

姫路から一路横浜を目指す。途中事故で少し渋滞につかまったが、月曜日の1時に横浜着でした。
ビバ小豆島!意外と行きやすい😀また行きまーす!
F
