2024/9/22-23 明神岳東陵

2024/9/22-23 明神岳東陵

こんにちは、Kuです。今年はすっきりしないお天気が続きますね。9月の3連休後半はTushiさん、Kiさんと北アルプスの明神岳に行ってきました。

1日目

早朝、さわんど駐車場に到着も猛烈な雨。雨雲レーダーを見守りながら、足湯でグダグダからの昼寝。
10時、上高地に向けて出発。上高地も風雨ともに強くビジターセンターは混み混み。
11時15分、諦めてビジターセンター出発。清流梓川が濁流・・・

河童橋で観光客の方々に紛れ込んでみた

12時、明神池休憩所でお昼を食べながら待機。雨は少し収まったものの風の強さにゲンナリ。時間を持て余し、皇室ご一家訪問写真の登山靴ブランド同定で議論を交わし始める。
13時、やっと風が少しおさまってきた。雨は小康状態。覚悟を決めて出発。

明神橋までは、左岸歩道通行止めのためか天気にも関わらず人は多かったです。自分たちは明神橋を過ぎて左に入り、養魚場に向かいます。

養魚場脇の丸太橋からいよいよ登山開始。雨で濡れた丸太でいきなり滑る。

その後は、踏み跡に沿って沢沿いを登っていきますが、途中、支沢に入る場所にピンクテープがあり、そこから藪になります。これを見逃すと大変らしい(写真なし)

倒木が邪魔だし滑るしでツラい。

ここからは笹藪ゾーン。雨で滑りやすい急登を笹を掴んで登れるので安心ではありますが、全身びしょ濡れ。。。藪が終わったと思ったら、次はガレ。ひたすら、本日の宿泊地ひょうたん池に向かって登ったり、トラバースしたり。踏み跡もあるし、足元の岩もしっかりしており、それなりに踏まれている感じはしました。

あともう少し。真ん中上に見えるコルに向かってます。

16時前、ひょうたん池到着。雨やら藪やらで全身びしょ濡れ。尾根の方角のおかげか、心配していた風には強く吹かれることなくたどり着けました。

ひょうたん池。雨で氾濫してなくて良かった(笑)

ひょうたん池の少し上の長七のコルが広々としていてテント適地でした。自分の2テンをここに、風の影響を考えてTsushiさんのツェルトはひょうたん池脇に設営。

雨が止む気配もないので、そそくさと各々のテントに引きこもる。

翌日は台風の影響も去るとのことですが、気温も下がるらしく、まだ夏山気分で浮かれていた自分は若干ビビりながら眠りにつきました。深夜まで、時折雨の音が続いていましたが、風はそれほど強くありませんでした。

2日目

少し明るくなってきた5時過ぎ、ひょうたん池を出発。雨で濡れた藪をかき分け、まずは第1階段を目指します。

昨日の雨で藪はびしょ濡れ。レインパンツ必須だった(反省)

30分ほどで第1階段に到着しました。

手前のちょっとした岩場。

第1階段は濡れた草付きで、落ちると止まらないので、Kiさんに先行してもらいました。バイル欲しいかもですね。ハーケンは離れた箇所にあり、使用できず。

右の岩壁のハーケンが遠い。

6時、第1階段の上でちょうど陽も昇ってきて暖かくなってきました。景色も最高!

ヤブヤブ

だんだんハイマツ(ヤブ)も増えてきました。ここを越えても、まだまだ藪と岩のミックス。

Ⅰ峰見えてきた?

8時前、ラクダのコルに到着。ここで目指すバットレスの全体像が見えました。迫力ありますね!

ラクダのコルからバットレスの全体像。上部にスラブが見える。

少し休憩したのち、ロープを出して登攀開始。アプローチシューズの自分は、ラクダのコルから、とんがった岩峰を越えての1P目を担当。(上部に見えるスベスベしたスラブにビビったとも言う)

まずは最初の尖がった岩を越える。

最初の尖がった岩とハイマツを越えた後は、頭上に見えるクラックはまず無視しました😁左のルートを探して岩を左へトラバースしていくと、岩の左脇に分かりやすい踏み跡を発見。それを辿って草付きを登っていきました。途中ハーケンが1つ、岩やハイマツなどで中間支点を取りましたが、踏み跡もしっかりしていたので、コンディション悪くなければ問題なさそう。

1P目を切った箇所からラクダのコル方向。隠れて見えないが、真ん中のハイマツの下。

50mロープではスラブ手前の平らな個所までは届かず。45mほどロープを伸ばしたところでピナクルで終了点を取りました。ここから上は傾斜も緩くなっていたので、スラブ下まではフリーとコンテで上がりました。

ラクダのコルがあんなに下に!

9時前、スラブ下到着。休憩するのによいスペース。スラブは思ったよりはフリクション効きそうだし、足もありそう(?)

ここ2P目は、Kiさんリード。

凹角へ。

登り始めはスラブを右の凹角に向かい、凹角沿いに登った後、左側の壁を越えたところで終了。ロープは25mぐらい伸ばしました。ハーケンもそれなりの間隔で打ってあり、終了点のボルトもありました。

バットレス終了点から。風もなくクライミング日和☀

無事、アプローチシューズでも登れました、リードありがとうです!ここからはロープを片付けて山頂を目指します。

左寄りの踏み跡で登る。右寄りでもどっちでも行けそう。

10時、明神岳山頂に到着!昨日の天気が何だったのかと思うような快晴。風もほぼなく快適。前穂高岳がしっかりと眺められます。

何もないけど明神岳山頂です!1年ぶり。

少し休憩して10時半、ここから先も長いので、1-2峰のコルへ下り始めました。ここの下りは浮石多く歩きづらかったです。

これから登るⅡ峰。迫力あります!!

Ⅱ峰の登りはロープを出して、2Pに分けました。Ⅱ峰ピークの右の懸垂支点からフィックスロープ(白色)が垂れ下がっていますが、自分たちは登りなので左から巻いていきます。この辺りで段々、曇ってきてしまいました。

1P目はTsushiさんリード。ちゃっかりフィックスロープも利用。右側から登り始めたら、出だしがちょっと怖かったです。

白い方のロープはフィックス。

2P目はKiさんリード。最後はⅡ峰ピークの脇に出ました。残置あり。岩もおおむねしっかりしているので、安心して登れました。

Ⅱ峰ピークから終了点

11時半、Ⅱ峰登頂。そのままⅢ峰へと向かいます。

Ⅲ峰は西側を巻いていきましたが、一部踏み跡を見失いそうになるところもありました。(昨年のデジャブ)また、Ⅲ峰からⅣ峰の間に支尾根が西に伸びているため、間違って入りこまないように注意。

Ⅳ峰かな?

12時半、Ⅴ峰に到着。コルからの登り返しは見た目よりは楽だったような、そうでもないような。。。

無事、Ⅴ峰のピッケルと再会できました!

その後は南西尾根を下山します。ガスが強くなってきたため、ルートを見失わないよう、時折GPSを確認しながら進みました。

樹林帯に入ってからはひたすら激下り。長いし、まぁまぁ危ない岩場もあり、ここが体力的にも精神的にも一番疲れました。けれども、帰りのバスの時間も迫ってきているので何とか頑張らなければ…!

お二人とも元気。自分は、尾根長過ぎー、とぼやきながら下りてました。

中盤からは、皆を元気付けようとTsushiさん発案の山用語しりとりが飛び交ってましたが、「る」が品切れになり、沈黙…😆

16時、何とか雨にも降られず上高地到着。梓川も清流を取り戻していました。

河童橋で観光客の方々に紛れ込んでみた パート2

当初、天気予報も悪く、山に行けるかどうかも心配ではありましたが、2日目の登攀は快晴の中、楽しく登ることができました。天気の読みバッチリでした😁最近、天気予報が悪くて山行中止ばかりだったので、行けてとてもうれしかったです!

Tsushiさん、Kiさん、ありがとうございました!