またまた私Fの希望でKTさんにお付き合いいただき小同心クラックに行って来ました!
赤岳鉱泉から硫黄岳に向かい、一般道からロープをくぐり、100メートルほどで大同心稜と大同心ルンゼ(大滝方面)の分岐があります。左の踏み跡を辿って大同心稜に取りつきます(写真は帰りに撮影した分岐点のもの)
大同心稜は結構な急登でした。今回はトレースばっちりでしたが、雪が積もってるとかなりつらいラッセルを強いられそうです。
大同心稜は特別危ない場所は無し。樹林帯を抜けた先に大同心が見えてきました。
右に目をやれば今回登る小同心もよく見えます。登るクラックは見えている岩壁の裏側です。
大同心基部からのトラバース。大同心の岩壁沿いはそれほど怖くないですが、大同心ルンゼを超えた付近から小同心の基部に向かうまでがやや怖いトラバースです。今回は問題なかったですが、雪面が凍結していたり、新雪が溜まっていたりと、雪の状態によっては気を付けるべき場所です。
写真が前後しますが、大同心ルンゼトラバース中の上方の様子。今回は登攀終了後、この大同心ルンゼを下降してきました。
小同心クラックの取り付きに到着。やはり3連休なので先行パーティーが2組すでに登っていました。1時間ほど休憩。今回も晴天に恵まれました。横岳から阿弥陀岳までの各クライミングルートもきれいに見えます。
大同心!この日、登っているパーティーは見当たりませんでした。
先行パーティーが1ピッチ目を登っている様子。ロープのラインが見える様に、最初はフェイスを左上に上がり、チムニーに入ってからチムニー内を登っていきます。
岩質はガバ石がぼこぼこという感じで、終始ホールド探しには苦労しませんが、その分アイゼンの付いた足よりも腕の力に頼ってしまったのでパンプしそうでした。。。ビビりすぎで無駄な力もたっぷり使いました。。。
1ピッチ目を登るKTさん。岩が立っている様子がよく分かります。後続パーティーも取り付きで待っています。
1ピッチ目の終了点。しっかりしたボルトもあります。この1段下にピナクルもあるので、仮に1ピッチ目が先行パーティーで詰まっていても、その後2名位なら後続パーティーが登ってもセルフを取る点については困らないと思います。
はい、ごめんなさい!例のごとく入門ルートとされるこのルートでもいっぱいいっぱいで写真撮れませんでした。下の写真は小同心の頭まで抜けた後の稜線上の私。後方に小同心の頭とそこからの踏み跡が見えます。
1ピッチ目の後は言葉で説明!2ピッチ目は忠実にチムニーの中を進んで行きますが、私は2ピッチ目出だしで右のチムニーから登る所を正面から登ってしまい、途中チムニーまで数メートル横移動することになりました。ちと、この部分が怖かったですが、正面の壁にも支点はあったので結構間違える人は多いかも知れません。その先はチムニー内を豊富なホールドを使って登っていきます。足元がアイゼンである事と、チムニー奥に入り込むと登りにくいのでステミング状態で股下に下の様子が丸見えの高度感のある状態で登るので怖かったです。
2ピッチ目で小同心の頭まで抜けるのも無理ではないようですが、多くのトポにあるようにレッジでピッチを切りました。ここにもしっかりしたボルト支点がありました。
レッジからスタートする3ピッチ目は左が出だしハング、右が少し横移動してチムニー内を進むルートだと思います。このハングの出だしはパンプ状態の私は何度かトライしましたが登ることが出来ず、KTさんにバトンタッチ!KTさんのリードで登ることができました。ありがとうございます。助かりました。3ピッチ目終了点は小同心の頭にてやはりボルトがちゃんとありました。2ピッチ目のランナー取りでロープの流れが悪くなることが想定されます。その場合は無理にレッジ先まで登らずにやはり、レッジでピッチを切った方がよいと思います。
小同心の頭から稜線を通って、横岳山頂手前の最後の岩場。ここもロープを出すべきだと思います。難しい部分はないですが、結構急です。
最後の岩壁手前から硫黄岳方面の様子。今回は硫黄岳まで行かず、手前に見える大同心の向かい側ルンゼを下ります。
最後の岩壁取り付きの左側に一般道のカニのタテバイが見えます。トラバースできそうにも見えますが、不安定な部分もありそうなので、一度横岳まで登ることにしました。
下の写真は横岳まで登った後にカニのタテバイ付近から撮影したもの。つまり上の写真とは逆側からのもの。上の写真を撮影した位置がこの写真に写るクライマーがいる付近。やはり、ちと心配なトラバースです。
横岳山頂到着!!!!富士山もよく見えます!
山頂から登ってきた小同心の頭がよく見えます。
さて、大同心ルンゼ下降路の下りに向かいます。この写真の真ん中の谷間を下ります。
急ではありますが、歩けない程ではなく、弱点はところどころ見当たります。
上の写真の斜面先の1つ目ギャップを下降後に撮影したもの。下から向かって左の岩溝部分に懸垂支点があったので、懸垂下降しました。クライムダウンできないことも無いですが懸垂の方が安全です。
またまた写真前後しますが、上の写真のギャップ懸垂下降に使用した支点です。
1つ目のギャップを過ぎて、上から見て右側の岩壁沿いにこのような支点があります。私たちはこのまま左側の岩沿いに下って行きましたが、右の岩壁沿いが正解だったかもしれません。この先の2つ目のギャップは私たちが行った方からは懸垂下降しなければならないほど急でしたが、上から見て右側はクライムダウンできそうでした。なので、分岐となる部分があるとしたらこの支点がある付近だと思いました。ちなみに私たちが行った左側にも懸垂支点は豊富でした。
2つ目ギャップの懸垂下降。これを降りると、登りの際に大同心基部から小同心基部までトラバースした大同心ルンゼ付近に降り立ちます。
2つ目ギャップ。右のロープの垂れる部分が私たちの懸垂下降ルート。左に見える岩溝はクライムダウンできそうですし、懸垂支点も見えるので、そちらの方が下りやすいと思われます。
大同心ルンゼからは行きと同じように大同心稜を下って赤岳鉱泉到着!
北沢の登山道。スケートリンクのようになっている部分があります。横にそれて雪の部分を歩いて行くことがベターです。
無事に美濃戸に到着しました!KTさんお付き合い有難うございました!
<コースタイム>美濃戸4:50→赤岳鉱泉6:20→大同心稜経由→大同心基部8:00→小同心基部8:30(&順番待ち)→小同心の頭11:40→横岳12:00→大同心ルンゼ下降終了点(大同心基部と小同心のトラバース路)14:00→赤岳鉱泉15:20→美濃戸16:20
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