2022/11/12 地図読み山行(斧窪御前山)

2022/11/12 地図読み山行(斧窪御前山)

神奈川県勤労者山岳連盟 教育部主催の読図講習会(実技)に参加してきました。ACYからは受講生としてKoさん、Aさん、Ku、講師・サポート役としてKaさん、Naさんが参加しました。

実技に先立って実施された机上講習では、地形図の読み方やコンパスの使い方、磁北線の書き方などを教えていただきました。

机上講習の宿題として、実際に尾根/谷線や磁北線、ルート上のポイントなどの情報を書き込んだ2万5000分の1の地形図を各自持ち寄り、今回の実技に臨みます。それぞれ数人のパーティに分かれ、間隔を開けながら地形図を頼りに計画のルートをたどっていきます。「スマホ(GPS)禁止」ということで、普段の山行の命綱(個人的見解です!)も、今回はカメラの使用にとどめます。

11/12(土) 9時にJR梁川駅に集合。簡単なミーティングのあと、4パーティに分かれて出発しました。自分は最後尾4班でした。

本日、目指す斧窪御前山。とても天気が良く、所々始まった紅葉が青空に映える秋山日和でした。11月にしてはちょっと暑かったかも。

4班の講師は今回の読図講習のCL(チーフリーダー)のWさん。メンバーは自分の他に藤沢山の会のTさんと、Kさん。基本はメンバー3人で先頭を交代しながら進んでいきます。

10:00 梁川駅を出発。まずは登山口まで斧窪の住宅地の中を進んでいきます。地形図をよく見ると、町中でも車道や線路の分岐などを照らし合わせることで、現在位置を確認することができると教えていただき、一同、地図とコンパスとにらめっこ。そんな集団に、さては迷子かと、地元の方が何度か声をかけてくれました(笑)。これから登る斧窪御前山も、地元の方が登山道の整備などをボランティアで行っていただいているそうです。

JR中央線の線路脇を進み1つ目の分岐に入ったところで、先に行ったはずの全体サポート役のKaさんが戻ってきました。何でも、先に出発した3班が登山口をまだ探し中とのこと。しばし待機後、「登山口を見つけるのが、そんなに難しいの?」と向かった4班メンバー。無事、登山口の分岐を通り過ぎ、Wリーダーからストップがかかりました・・・

登山道の入り口の標識。途中で右に曲がらないといけないのですが、つい真っすぐ行きそうになります。(真っすぐ行くと甲州街道にぶち当たるので気付かないといけないのです。)

ここからは御前山に向かってジグザグのちょっと急な登りです。時々、コンパスで方向を確かめながら進みました。地形図によると、少し等高線が広く平らな場所があるとのこと。着いてみると、なんとお手製の鳥居があり、ここでしばし休憩。

その後も方向が変わる地点で、すかさず地図とコンパスで方向確認しながら登っていきます。行きたい方向とコンパスの向きがぴったり合うのは、なかなか気持ちいいものです。

11:00 斧窪御前山の頂上に到着、ここで全班合流。この後のルートをパーティ内で話し合いながら、しばし待機。

11:15 先行パーティ出発を待ち、少し間隔を開けて出発。494m地点の鉄塔を経由して、ヨソ木山を目指します。ここで先頭を交代。

次の494m地点までは、御前山(522.9m)から少し下って登り返し。Wリーダーから、地形図で少しでも方向が変わる場合はコンパスで方向を確認するようにとのこと。

地形図(以下)からも分かりやすいコルがあります。あいにく木が生い茂っていたため、実際の地形としては分かりづらかったのですが、ちょうど特定地区界と合流する地点だったためか標石がありました。

その後、登り返していくと、鉄塔へ続く道の目印に白い杭があり、少しポコっとした丘を越えると494m地点の鉄塔(No.4)が見えてきました。鉄塔から折り返し、白い看板(杭)地点で北に方向を変えます。ここは、この杭がないと、分岐が分かりづらいのであってよかったです。

北に向かうに連れて車の音が大きくなっていきます。ルートは中央自動車道のトンネルのちょうど上を越えていきます。こういう風に人工物をうまく利用しながら、現在位置を特定できるんだということが驚きでした。

少し方向修正を加えながら、ちょっとした藪を抜けて、12:50 ヨソ木山(538m)に到着。ここにも鉄塔(No.2)がありました。振り返ると、電線が先ほど自分たちがいた鉄塔(No.4)に向かっていました。

そして、北を向くと、これから向かうT字路の鉄塔へも電線が伸びています。地形図(以下)にも電線(青線)がそのとおり書かれていて、本当に電線と並行して登っているんだなと、面白かったです。

ここからはちょっと急な坂を下り、集合場所(↑休憩ポイント)へ向かいます。ルートの特徴的な地形としては小ピークがあるのですが、意識してずっと見ていると意外と発見できました。

13:23 集合場所に到着。地形図の通り、電線が分岐というか交差していました。ここでお昼休憩。Wさんから、スリングでのハーネスの作り方などを実演いただきました。

14:00過ぎ、ここで1~4班の順番が入れ替わり出発。今度は自分が先頭になります。ここから尾根がどんどん分岐しており、方向が大きく変わる箇所で道迷いポイント多数。メンバーの皆さんと相談しながら、支尾根を探し探し行きます。地形図で尾根と谷を線で書いていたのが役に立ちました。実際に想定していたところで尾根が見つかると、こっちだなと分かって楽しいです。

ところが、、、ちょうど↓の地点で問題が。

進行方向の右側に見えてくるはずの尾根を探しながら進んでいたところ、見つからないなあと思っているうちに、どんどん藪が出てきて、道が急になってきました。さすがに最後尾を歩いていたWリーダーからストップが。登山道を外れて、道なき道を直進してしまっていたようです。

支尾根というよりはほぼ尾根から外れて下り、左へ分岐しないと行けなかったのです(登山道のある場所まで登り返すとちゃんと標識もあった、、、)。まだまだ精進が必要ですね・・・

その後もポコ(小ピーク)や尾根を頼りに進みます。15:05 太田峠到着。実は、この15分前に「太田峠→」のような看板を見つけて「太田峠着いた~」とぬか喜びしていました。。。下り油断できん。

16時前には無事、全班、梁川駅に戻ってきました。

こんなにコンパスと地図だけで山を登るのは初めてだったのですが、地形図と実際の山を見比べながら歩くと、普段はそのまま通り過ぎていたような地形の変化を感じることができて、とても面白かったです。あと、危うく道を間違えてしまうところだったので、、、地図の読み方を知るだけでなく、実践して、身に付けて行きたいと思います。

講習ありがとうございました。みなさま、お疲れさまでした!