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7/14-16 剱岳チンネ左稜線

剱岳チンネ左稜線に行ってきました。

ずいぶん前から行ってみたかった名ルート、チンネ左稜線。なかなか天候が合わず登れずにいましたが、例年になく早く梅雨明けした今年、ついにチャンスが巡ってきました! メンバーはせんさん夫妻、Fさん、私の4人。

扇沢からアルペンルートで室堂へ。今年もみくりが池がきれいです。

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剱御前に上がると青空の下に剱岳。期待が高まります。

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剱沢を下り、長次郎谷の登り返し。やはりここの登りはつらい…ですが、去年より早く到着しました。

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テントを設営して、せんさん達には水汲みをお願いし、Fさんと私は空身で長次郎谷右俣の雪渓を偵察に出かけました。去年より雪は少ないと考えていたのですが、右俣にはそれでもたっぷり雪が残っていて、シュルンドも何本か走っています。偵察の結果、一番大きなシュルンドは右端でかろうじてつながっているところから上がれそうでしたが、その上にも細いシュルンドが見え、こちらは越えられるか下からは判断つかず。午後の腐った雪ではそこまで行ってみるのは危険と判断したので、翌朝取り付いてみてということになりました。

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翌朝は2:30起床…のはずだったのですが、揃って寝過ごして3時過ぎに。まずは問題の右俣の雪渓、上のシュルンドは行ってみるとかなり広く、一旦右手の岩棚に上がって上の雪渓に戻り、どうにか池ノ谷乗越に上がれました。

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コルを越えた先は池ノ谷ガリーの急なガレ場を下っていきます。

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40分ほど降りた右手が三ノ窓でした。思ったより広く、まだ雪が残っていました。右手の岩壁がチンネで、左稜線はその左端、雪渓を15分ほどトラバースして下っていったところが取り付きです。先行の2パーティが登っていくのを待って、Fさんと私、せんさん夫妻に分かれて登攀開始。

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初めは稜線の右手の壁を登り、4ピッチ登ったところで稜線上に出ました。天気は快晴、日差しが暑いくらいです。

 

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リッジ上を1ピッチ歩いて、そこからⅢ程度のフェースを3ピッチ。この辺りからかなり高度感が出てきます。

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そして着いたT5、目の前には「鼻」と呼ばれている核心ピッチ(Ⅴ)。想像していたより立っていてつるりとしており、「こんなの登れるのか?」と思いましたが、取り付いてみればカンテはホールドばっちりで、足は細かいものの、フリクションは効いて思い切って登れます。「鼻」を越えれば少し傾斜は落ちますが、今度は残りの弾数が気になってきます。ハーケンはたくさんありますが、全部取っているととても足りないので適当に飛ばしつつ、カム2本(#2,#0.5)も使って、50mいっぱい延ばしてリッジ上端まで抜けました。先行パーティの方(同じ横浜のM&Cの方でした)と「いいピッチですね」と言葉を交わしましたが、本当にこれぞ核心というピッチでした。

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核心を越えた後も、ピナクルが林立するリッジが続きます。下は10ピッチ目のピナクル(Ⅳ)をリードするFさん。

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14ピッチで終了点のチンネの頭に到着。せんさんは最高点のピナクルの上まで登りました。

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無事に登攀は終わり、下降は右俣を戻るか、不安定な雪渓を避けて八ツ峰のトラバース道を使うかの2通りを考えていましたが、近くを併走する八ツ峰のトラバース道にはところどころ雪渓が残り、時折落石の音も響いていたので右俣を戻ることにしました。まずは、チンネの頭から下のコルへ懸垂、さらにコルからガレ場を2ピッチ懸垂して池ノ谷の上部に下りました。

問題の雪渓は、上部の急傾斜部分は軽登山靴にアルミアイゼンの組み合わせでは効きが甘く、私はここのクライムダウンが一番気が抜けませんでした。行きに登った岩棚は懸垂して、かろうじてつながっているシュルンドの上は念のためせんさんに確保してもらって通過。16時に無事に幕営地に戻れました。

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翌日は左俣を登って本峰を越えるルートも考えていましたが、左俣の雪渓も大きく割れているという情報があったのと、前日のチンネに満足していたので、そのまま下って剱沢を登り返すことにしました。

剱沢ではちょうど小屋と県警の方達がラジオ体操を始めるところで、離れた所から参加させてもらいました。剱岳を見ながら、テント泊で固まった体をほぐす、最高のラジオ体操でした。

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剱御前からの下りでは雷鳥にも会えました。

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3日間とも晴天に恵まれ、目標のチンネも無事登れました。ルート自体は楽しく登れ、一番不確定だったのは長次郎谷右俣の雪渓でした。そういったトータルの技術が求められるところもアルパインらしさを感じるルートでした。

7/14 扇沢(7:30)-室堂(9:00)-剱御前(10:50)-幕営地(14:00)
7/15 幕営地(4:30)-池ノ谷乗越(5:15)-三ノ窓(6:00)-チンネ左稜線取り付き(6:50/7:10)-終了点(12:15)-池ノ谷乗越(14:20)-幕営地(16:00)
7/16 幕営地(4:30)-室堂(9:00)

シン