北鎌尾根&小槍登攀

北鎌尾根&小槍登攀

北鎌&小槍登攀してきました。

上高地を朝6時に出発し、気持ちの良い天気の中北鎌沢出合いへ向かう。
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水俣乗越から踏み後をたどり、天上沢の河原まで急な斜面を下る。
河原に降りきったところでこれから目指す北鎌尾根と大槍が見えた。
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岩がごろごろとした河原をしばらく歩き、北鎌沢の出合いに到着。北鎌沢右俣の取り付きを確認し、1日目が終了。
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2日目、2:30起床、4:00にテントを撤収し北鎌のコルを目指す。
身の丈以上もある大岩をいくつも乗り越え、草つきの斜面になりしばらく登るとコルにでた。
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すでに山の上には雲が重くのしかかっており今にも雨が降りそうな雰囲気。
しばらくは明瞭なふみ後をたどり進んでいく。しかし視界はガスにさえぎられ先が見えない。独標なんぞ影も形も見えない。
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高度計の標高と地形を照らし合わせ、なんとなく現在地を確認しつつ進む。
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P15と思われるところで完全に現在地を見失う。まわりはあたり一面真っ白で視界が利かない。風も強く、とどまっているとどんどん体温が奪われていく。ちょうどテントが張れそうなコルにいたので一度テントを張りビバークの準備をする。頭を整理しつつ今後の方針を考えながらうたた寝。
するとテントの外から人の声がする。まさかこんな天気の中、他にパーティが入っているなんて思わなかったので幻聴かと思ったが、そうではなかった。お互い道を見失っており、少し情報交換をした後、そのパーティは先に進んでいった。結果、今現在居る場所はP15の手前のコルだということがわかり、テントを撤収し我々も先へ進むことにした。
P15のトラバースと思われるところをやりすごし、北鎌平にたどり着いた。ここからは迷うことは無かった。
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ガレキの山を慎重に登っていき、だんだんと岩が立っていく。穂先の直下にたどり着いた。
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だれかが残したプレートに勇気付けられチムニーへ向かう。上部のチムニーでは念のためロープを出した。
16:00に穂先へ付いた。
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誰も居ない穂先で記念写真を撮り、そそくさと方の小屋へ向かう。寒い。
肩の小屋へ着いたとき、緊張から一気に開放された。小屋でテントの受付を済ませビールを購入。寒かったが最高に旨かった。
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3日目、テントを6:30に出る。昨日とはうって変わってすがすがしいくらいの青空が広がっていた。
穂先への登山道を進み、途中から小槍へと向かうふみ後をたどる。比較的明瞭なふみ後が残っており、要所にはケルンも積んであったので迷うことなく小槍の基部へたどり着くことができた。
15mほどの凹角を登り、コルの部分でロープを結び1P目。
左上する感じでルートをのぼり、トラバース。支点もそれなりにしっかりしており、岩も安定しているので快適に登ることができた。トラバース後チムニーを登りピッチを切る。2P目も若干左上する感じで登る。15mほどで小槍の上に出る。登りきったところには懸垂用の残置スリングがたくさん巻いてあった。アルペン踊りを踊る余裕は無かったけれど、記念写真をとり懸垂の準備をした。
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小槍から大槍を眺める。
40mほどの懸垂で小槍の基部まで降りきり、肩の小屋まで来た道を戻った。
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今回はあいにく天候に恵まれなかった北鎌だったけれど、満足度の高い山行になったと思う。小槍をやれたことが何よりもうれしかった。

せん